放置はNG!歯茎が腫れてぶよぶよする理由

  • 歯ぐきが赤く腫れている
  • 歯茎がぶよぶよしている
  • なんか歯茎が痛いかも

このようなお悩みはございませんか?

歯茎のぶよぶよはほとんどの場合で何らかの不調を体に伝えているサインなので、一時的なものだと軽視してしまうのは危険です。この記事では、歯茎がぶよぶよする原因や対処法についてお伝えしていきます。

「歯茎の腫れ、ぶよぶよ感があって不安」という方は、歯茎の健康を保つためにぜひ参考にご覧ください。

歯茎がぶよぶよになる主な原因

歯茎のぶよぶよを感じても、「いずれ治るし大丈夫」と、一時的なものだと思って放置してはいけません。まずは、歯茎がぶよぶよしてしまう主な原因について詳しく見ていき、当てはまっていないか確認してみましょう。

原因①歯肉炎・歯周病の進行

まず、歯茎がぶよぶよする大きな原因として、歯肉炎や歯周病が進行していることが挙げられます。歯茎がぶよぶよと腫れたり、歯を磨くと血が出たりするといった変化は歯周病の初期段階である歯肉炎によるものです。

これらの初期症状をそのまま放置してしまうと、徐々に歯周病へと進行し、大きなトラブルにつながる恐れがあります。

歯周病が進行していくと、慢性的に歯茎の腫れが続き、激しい痛みとともに歯茎の下の骨が徐々に溶けていってしまいます。歯茎の骨が溶けて失われて行くと、歯がグラグラと揺れだし、最終的には歯が抜け落ちてしまうのです。

歯周病は日本人の国民病とも言われ、35歳以上では約8割が患っているとされています。今まで歯に関するトラブルがなかった人であっても決して他人事ではありません。

歯肉炎、歯周病による歯のぶよぶよを予防するためには、毎日の歯磨きを丁寧に行い、歯と歯茎を清潔に保つことが大切です。また、定期的に歯科医で検診を受け、早めに気づいて対処する意識をしておきましょう。

関連記事:歯磨きで血が出る方は要注意!歯周病の可能性が高い

原因②口内の清掃不良

正しい歯磨きが行われていない場合、歯と歯茎の間や歯の隙間に食べ物の残りや細菌が溜まり、やがて歯石となってしまいます。清掃不足による歯石によって歯茎の赤みやぶよぶよ、ブラッシング時の出血といった炎症の症状が現れるのです。

忙しい日や飲み会の後など、つい歯磨きをし忘れることもあるかもしれませんが、歯磨きは歯と歯茎の健康を守るために欠かせない習慣です。

歯磨きと合わせて、歯間ブラシやデンタルフロスで歯ブラシだけでは届かない部分の清掃をすることで、歯肉炎や歯周病のリスクを減らすことができます。

長期間にわたる清掃不足は、歯肉炎や歯周病のリスクを高め、歯茎がぶよぶよになる原因となります。毎日の丁寧な歯磨きの積み重ねは、歯と歯茎の健康を維持するために不可欠です。

原因③お酒やタバコなど生活習慣

忙しい日々を送る中で、ストレス解消のためにお酒を飲んだり、タバコを吸ったりすることもあると思います。ですが、これらの習慣は歯茎の健康に悪影響を及ぼしている可能性が高いです。

タバコに含まれる化学物質は歯の表面に蓄積しやすく、細菌が溜まりやすい環境になります。歯周病の進行を早め、歯茎のぶよぶよの原因となるばかりか、変色や口臭などさまざまな症状が現れることも。

お酒の過度な摂取も問題です。

アルコールは口内を乾燥させ、細菌の増殖を促進し、歯茎の炎症や感染のリスクを高めることにつながります。忙しい日々の気分転換に飲むお酒が、知らず知らずのうちに歯茎の健康を脅かしているかもしれません。

これらの問題を防ぐためには、喫煙や飲酒を出来るだけ控えることが重要です。日々のストレスは健康的な方法で解消し、清潔な口内環境を保つ意識を持つようにしましょう。

原因④薬の副作用

特定の薬剤は時に予期せぬ副作用を起こすことがあります。特に、高血圧治療薬や免疫抑制剤などは、歯肉増殖を引き起こすことが知られています。

「歯肉増殖」は、歯茎の組織が通常よりも厚くなり、膨らんで柔らかくなる現象です。歯肉増殖により、歯茎がぶよぶよと腫れたり硬くなったりといった症状が現れます。

健康上の理由でこれらの薬を服用している人々にとって、歯肉の変化は特に注意しなければなりません。

もしも、このような副作用が現れた場合には、担当の医師や歯科医師に必ず相談をしてください。薬の副作用に対する適切なアドバイスや治療を受けることで、歯茎の健康を取り戻すことが可能です。

歯周病を放置すると歯を失うリスクが高くなる

歯周病は歯茎のぶよぶよと密接に関連し、同時に出血や痛みといったさまざまな症状が現れます。こうした症状は歯周病が進行している警告で、直ぐに対処をしたほうが良いサインです。

歯周病が進行すると、歯茎から膿が発生するようになり、やがて歯がぐらつき始め、最終的には歯を失うリスクが高まります。

さらに、歯周病は口腔内だけでなく、全身の健康にも影響を及ぼす可能性があり、心臓病や糖尿病などのリスクを高めることが知られています。

歯周病の予防と早期治療は、歯茎のぶよぶよを防ぎ、歯を守るために不可欠です。定期的な歯科検診と適切な口腔衛生の習慣を実践することで、歯周病のリスクを減らし、歯茎の健康を維持できます。

歯茎のぶよぶよだけじゃない!歯周病を見抜く3つのサイン

歯茎のぶよぶよに気がついて、「歯周病」かもしれないと思ったら、下記に紹介する状態にも当てはまっていないか確認しましょう。もし、心当たりがあれば歯周病が進行している可能性があるので、すぐに歯科医に相談して治療を始めてください。

歯茎が以前より下がっている

歯茎が以前より下がる現象「歯肉退縮」は、歯周病が進行している重要なサインの一つです。

  • 歯ぐきが下がってきた
  • 歯が長く見えるようになった
  • 歯と歯の間に食べ物が詰まりやすくなった

上記は、歯肉退縮の代表的な症状です。

歯肉退縮の主な原因は、歯周病による歯槽骨の破壊です。歯周病が進行すると、歯茎の下の骨が徐々に溶けていき、歯茎が下がってしまいます。また、歯ブラシを強く当てすぎるなど、不適切な歯磨き方法も歯肉退縮を引き起こす原因です。

歯肉退縮による影響は、見た目の変化はもちろん、歯がしみるようになったり、歯並びが変わったり、歯がグラグラすることもあります。これらの症状は、日常生活において強い不快感を引き起こし、食事や会話に影響を及ぼすこともあります。

このような状況に気づいた場合、歯周病が進行している可能性があるので、早めに歯科医師に相談することが重要です。

歯がグラグラしている

歯周病による歯の動揺(グラグラと揺れる)は特に注意が必要です。歯周病が進行すると、歯を支える骨が徐々に失われていくので、歯が安定感を欠いてしまいます。これは、歯茎の奥深くで進行する炎症と組織の損傷が原因です。

歯の安定性が失われると、食事中に痛みや不快感を感じるようになるので、食べる楽しみが大きく減少してしまいます。さらに、歯の動揺は発音に影響を与え、見た目の変化による自信の喪失にもつながり、人とのコミュニケーションに支障をきたすことも。

このような状態に気づいた場合にも、すぐに歯科医師に相談することが大切です。歯周病の進行を抑え、歯の安定を取り戻すための治療を始めていきましょう。

口臭が強くなった

歯周病が進行すると卵や玉ねぎが腐った匂いと例えられるほど極端に口臭が強くなることがあります。これは、歯の周りの深い部分で歯周病菌が活発になり、強い臭いを放つガスを作り出すためです。

この場合、歯周病の治療と合わせて口腔衛生の改善が必要です。定期的な歯科検診を受けるとともに、歯のクリーニングを受けることで改善できます。

歯茎をぶよぶよにさせないための対処法

歯茎の健康を維持するためには、毎日の歯磨きが欠かせませんが、それだけでは十分ではありません。歯茎の健康をさらに守るためには、他にも取り組むべき対策があります。

ここからは、歯茎をぶよぶよにさせないために日常的に行いたい対処法を紹介します。常に歯と歯茎の健康を保ちたい人はもちろん、「今、歯茎のぶよぶよに困っている」という人への応急処置法も紹介するのでぜひご覧ください。

歯茎ケアを日課にする

歯茎がぶよぶよになるのを防ぐためには、日々の歯磨きと合わせて歯茎のケアが効果的です。歯茎のマッサージや専用のケア製品を使用することで、歯茎の健康維持や歯周病の予防につながります。

歯茎ケアの一例として、歯ブラシの毛先を歯茎に優しく当て、小さな円を描くように優しく歯茎をマッサージする方法が効果的です。その際には、歯茎に優しい歯磨き粉や歯周病対策されたものを選択しましょう。

このような歯茎ケアの効果としては、歯茎の血行促進や唾液の分泌促進、リラックス効果などが挙げられます。適切な歯茎のケアを習慣にすることで、健康な歯茎を維持し、歯周病のリスクを減らすことにつながります。

生活習慣の改善

歯周病の予防には、日々の生活習慣の見直しが非常に重要です。歯周病は単に口腔内の問題にとどまらず、全身の健康状態にも影響を及ぼすため、生活習慣の改善は歯茎と体の健康を守るために欠かせません。

睡眠とストレス管理

良質な睡眠はストレスを軽減し免疫力を高めるため、歯周病のリスクが低減します。十分な休息とリラクゼーションは、口腔内の健康を維持するため欠かせません。

食生活の改善

糖分の摂取を控え、バランスの取れた食事を心がけることが重要です。特に、ビタミンやミネラルを豊富に含む食品を積極的に摂取することで、歯茎の健康維持をサポートします。

禁煙、節酒と適度な運動

喫煙や飲酒は歯周病のリスクを高めるため、歯茎の健康を守るためにはなるべく控えましょう。あわせて、定期的に運動をすることで、全身の血行を促進し、口腔内にも良い影響を与えます。

これらの生活習慣の改善は、歯周病のリスクを減らし、全体的な健康状態の改善や口腔内の健康維持を促進します。毎日の小さな習慣でも、長期的に歯茎の健康を守るための鍵となります。

適度な冷却で歯茎をケアする

歯茎の腫れや痛みがある時の苦痛は耐え難いもの。少しでも腫れや痛みを和らげたいときには、適度な冷却が応急処置として有効です。適度に冷却することで歯茎の炎症を和らげ、一時的な痛みを軽減する効果が期待できます。

冷却の方法としては、氷まくらや保冷剤を清潔なタオルで包み、頬の外側から冷やす方法が効果的です。市販の冷却シートがあれば変わりに使用しても問題ありません。これらの冷却方法は、歯茎の痛みや腫れが特に強い時に、一時的な緩和が期待できます。

ただし、冷却を行う際には、冷やし過ぎには注意が必要です。過度な冷却は逆に血流を悪化させ、症状を悪化させる可能性があります。冷却を数分間行った後は、適度な休憩を取りましょう。

もちろん、一時的に良くなったとしても、あくまで応急処置に過ぎず、根本的な解決にはならないということは忘れてはいけません。歯茎の腫れや痛みが続く場合は、歯周病の進行が疑われるため、速やかに歯科医師の診察を受けることが大切です。

定期的な歯科検診を心がける

「次こそ行かなきゃ」と思いながらも、ついつい歯科検診をキャンセルしてしまった経験がある人は多いでしょう。ですが、歯周病の初期段階では自覚症状がほとんどなく、歯医者に行かざるを得ない程になると既に悪化していることが多いのです。

歯周病は「サイレントキラー」とも言われるほど、静かに進行していくので初期兆候を見逃さないことが何より大切。初期段階での適切な処置が、歯周病の進行を防ぎ、より深刻な問題へと発展するのを防げます。

一般的には年に1〜2回の歯科検診が推奨されますが、歯周病のリスクが高い方や既に症状が見られる方は、より頻繁な検診が必要です。歯科検診を後回しにすればするほど、将来的に歯を失うリスクを高め、治療費や時間の負担を増大させることにつながります。

忙しい日常の中でも、定期的な歯科検診を優先するように心がけ、気づいた時には手遅れといったことがないように注意しましょう。

歯茎のぶよぶよを歯科医院で治療する流れ

「歯医者が苦手で行きたくない」という人は大人の方でもとても多くいます。それは、「歯医者の治療は苦痛」だとイメージしてしまうためでしょう。

しかし、歯周病とはいえ初期段階であればほとんど苦痛を伴うことはありません。以下に、歯科医での治療の流れを、より身近に感じていただけるように紹介していきます。

初診時の診察

最初の診察では、歯科医師が口腔内を丁寧に検査します。この時、歯茎の状態や歯石の有無、歯周ポケットの深さを確認し、状況に最適な治療計画を立てます。

歯周ポケットを測る際は多少チクッとした感覚はありますが、苦痛に感じるほどではありません。

治療計画の立案

歯周病の進行度に応じて、歯科医師は個別の治療計画を提案します。この際に、レントゲン写真を使って歯周病の状態を伝え、治療に対する理解を深めていくことになります。

治療の実施

治療では、歯科医師が歯石を除去し、歯周病の原因となる細菌を取り除きます。歯周病の進行度によっては治療を複数回に分け、より深い部分の歯石も除去する治療を行います。

アフターケア

治療後のケアも予防と同じく重要です。歯科医師に正しい歯磨き方法を指導してもらい、定期的な診察を通して、口腔健康をサポートします。

上記のような定期的な検診と適切な治療により、歯周病の進行を防ぎ、健康な口腔環境が維持できます。

関連記事:歯を抜くしかないと諦める前に!可能な限り抜歯回避に努める歯周病治療

歯茎がぶよぶよして悩む人のよくある質問

ここからは、「歯茎がぶよぶよする」と悩み始めた人に向けて、よくある質問をまとめました。

歯茎がぶよぶよしているけど、痛くなければ大丈夫?

歯茎がぶよぶよしていても痛みを伴わない場合がありますが、歯周病が進行しているサインの一つと言えます。

歯周病は初期段階では痛みを伴わないこともあり、ゆっくりと静かに病気が進行していく病気です。症状が進行すると、痛みや出血などの症状が現れることがあるので、早い段階で治療を受けるように心掛けましょう。

歯茎のぶよぶよは治る?

歯茎の腫れやぶよぶよ感は、適切な治療とケアにより改善することが可能です。

主な原因である歯周病に対しては、日常の定期的な予防法と歯科医師による専門的な治療が効果的です。

治療としては、歯石の除去や歯周ポケットの清掃が主となり、歯周病の進行度により治療期間や負担が変わります。そもそも、歯周病にならないように、日常の口腔ケア、特に正しい歯磨き方法の実践も重要で、毎日の習慣にすることで歯周病の予防が可能です。

歯茎のぶよぶよを放置しているとどうなる?

歯茎のぶよぶよの原因が歯周病である場合、放置すると最終的には歯を失うリスクが高まります。

歯周病が進行するとさまざまな症状を起こし、いずれは歯を支える骨が徐々に破壊され、最終的には歯が抜け落ちてしまう病気です。

さらに、歯周病は全身の健康にも影響を及ぼすことが知られており、心臓病や糖尿病などのリスクを高める可能性があります。歯茎の異変に気がついたら早めに歯科医へ相談しましょう。

まとめ:歯茎のぶよぶよに気づいたら早めに歯科健診へ!

歯茎のぶよぶよは、歯周病が進行している可能性が高いです。このような症状に気づいたら、軽視せず早めに歯科健診を受けることが重要です。初期段階での歯周病は適切な治療により改善する可能性が高く、進行を防ぐことができます。

歯科健診では、歯科医師が口腔内の状態を詳しく診断し、必要に応じた治療計画を立案します。治療は主に、歯石の除去や歯周ポケットの清掃などを行い、歯茎の健康を取り戻していきます。また、日常の口腔ケア、特に正しい歯磨き方法の実践も、歯周病の再発を防ぐために重要です。

歯茎のぶよぶよを放置すると、歯周病が進行し、最終的には歯を失うリスクが高まります。また、歯周病は全身の健康にも影響を及ぼすことが知られる怖い病気です。

なお、桜台駅前歯科クリニックは歯周病の治療を得意としており、歯周病の進行度に合わせた適切な治療法をご提案させていただきます。

当院の歯周病治療

  • できる限り歯を抜かずに残す
  • 重度の歯周病にも対応
  • 再発を防止する根本治療

「歯茎がぶよぶよして痛む」「歯茎に違和感を感じる」とお悩みの人はぜひお気軽にご相談ください。