虫歯による頭痛の危険性は?放置するリスクは?
虫歯で頭痛をともなう場合、頭痛と歯痛のどちらかわからず、非常に辛いものです。
虫歯で頭痛が発症していると、目の奥が痛む、発熱や吐き気をともなうなど、他の症状が同時に出てくることも少なくありません。
そこで、本記事では虫歯の頭痛について、
- 虫歯の頭痛の危険な症状とは?
- 虫歯で頭痛が起きる原因6選
- 虫歯で頭が痛いときの治療法
を解説します。

虫歯は放置することで重大な全身疾患を発症することもあるため、虫歯による頭痛がある場合はなるべく早く歯科医院を受診するようにしましょう。
虫歯の頭痛の危険信号|放置するとリスクが高いケース

虫歯の頭痛は危険なことが多く、とくに目の奥が痛む・発熱や吐き気がある場合は注意が必要です。
虫歯が原因で頭痛が起こるということは、虫歯がかなり進行しており放置すると痛みが増したり、頭痛以外の症状が出ることもあります。
具体的に虫歯の頭痛別に危険なケースを紹介するので、これらの症状がある場合は早めに歯科医院を受診しましょう。
目の奥が痛む

虫歯の頭痛で目の奥が痛む場合、頭痛の中でも激しい痛みを感じることが多いです。
虫歯の頭痛で目の奥が痛むのは、歯の痛みと頭の痛みがつながる神経(三叉神経)があることが原因で、虫歯によってあごで感じる痛みが神経を通ってこめかみや眼球の裏で感じることがあるのです。
つまり、目の奥まで痛みを感じるということは虫歯の進行が進み神経まで達していることが多いので、早めに治療が必要になります。
発熱や吐き気がある

虫歯が原因で頭痛があり、さらに発熱や吐き気がともなう場合、虫歯菌による感染が広がっている可能性が高く危険な状態です。
発熱や吐き気があるのは虫歯菌への感染に対抗するための反応で、最悪のケースでは脳まで進行してマヒや意識障害になるなど、日常生活に支障をきたす恐れもあります。
そのため、発熱や吐き気がある場合は、早急に歯科医院を受診してください。
ズキズキとした激しい痛みが続く

虫歯が歯の中心にある神経や血管にまで達すると、ズキズキした激しい痛みが続くことがあります。
痛み止めで一時的に和らぐこともありますが、根本治療にはならないので早めの受診が必要です。
一時的に痛みが治まっている

一時的に痛みが治まった場合でも、虫歯が自然治癒することはないので注意が必要です。
一時的に痛みが治まっている場合、虫歯が進行して神経が壊死することで痛みがなくなっていることも少なくありません。
痛みがなくなったからといっても虫歯は着実に進行しており、発熱や吐き気など症状が悪化することが多いので、早めに受診して虫歯治療を行うことが重要です。
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虫歯で頭痛の原因は?歯が痛くないのは初期症状?

虫歯による頭痛の原因は、痛みの場所や症状によっても異なります。
歯が痛くない場合でも初期症状として頭痛が起こることもあり、さまざまな病気が隠れていることがあります。
具体的に虫歯の頭痛ごとの特徴ごとに、考えられる病気については以下の通りです。
痛みの症状 | 考えられる病気 |
・目の奥やほほが痛む ・鼻づまりがある | 歯性上顎洞炎 |
・激しいズキズキとした痛みがある ・一時的に痛みが消える | 歯髄炎 |
・吐き気や発熱がある ・けいれん、意識障害がある | 脳静脈血栓症 |
・吐き気、嘔吐がある ・首の後ろが痛む | 脳炎 |
・こめかみ付近や後頭部、首が痛い ・にぶい痛みや頭の重さが長時間続く | 緊張性頭痛 |
・頭が重く鈍い痛みがある ・めまいがある | 顎関節症 |
具体的にどのような病気が考えられるのか、解説していきます。
①歯性上顎洞炎(しせいじょうがくどうえん)

歯性上顎洞炎(しせいじょうがくどうえん)という、上あごの虫歯が原因で副鼻腔に炎症が起こり頭痛が起こることがあります。
歯性上顎洞炎は、一般的には蓄膿症(ちくのうしょう)と呼ばれるものです。
歯性上顎洞炎が原因で頭痛が起きている場合、目の奥やほほのあたりに痛みを感じることが多いほか、鼻づまりを感じやすいのが特徴です。
このケースでは、虫歯治療と合わせて副鼻腔の炎症を抑える治療も必要になります。
②歯髄炎(しずいえん)

歯髄炎(しずいえん)が原因で頭痛が起きている場合、虫歯が進行して激しいズキズキした痛みがあることが多いです。
歯髄炎(しずいえん)とは、虫歯が進行することで歯の神経である歯髄が炎症を起こしている状態のことを言います。
放置すると神経が死んで痛みが一時的になくなるので治ったかのように感じますが、症状は進行している状態なので、早めの治療が必要になります。
③脳静脈血栓症(のうじょうみゃくけっせんしょう)

脳静脈血栓症が原因で頭痛が起こる場合、吐き気や発熱もともなうことが多いです。
虫歯が進行すると、虫歯菌が血管内に侵入することで脳の静脈に血栓をつくることでこの症状が発症します。
脳静脈血栓症が原因で頭痛が起きているケースでは、放置すると意識障害やけいれんを発症することもあり、脳梗塞や脳出血といった命に関わる病気を誘発しかねない、危険な状態です。
頭痛と一緒に吐き気・発熱の症状が出ている場合は、いち早く病院を受診してください。
④脳炎(のうえん)

虫歯によって脳炎が起きているケースでは、吐き気や嘔吐、首の後ろが痛むという特徴があります。
虫歯が原因で脳炎が起こるリスクは低いですが、とくに若い女性に発症することが多いので注意が必要です。
するどい痛みがあり、脳静脈血栓症と同じように早急に専門医に見てもらうことが重要です。
⑤緊張性頭痛

緊張性頭痛という、虫歯の痛みが原因で噛み合わせのバランスが崩れて頭痛を発症することもあります。
緊張性頭痛は片側の筋肉が緊張して痛みをともなう病気で、虫歯でなくても発症します。
しかし、虫歯による痛みをかばうために、虫歯ではないほうの歯で食事をすることで噛み合わせが悪くなって頭痛として現れることがあるのです。
虫歯による緊張性頭痛が原因の場合、虫歯治療とともに噛み合わせの治療を行われることが多いです。
⑥顎関節症

虫歯は顎関節症のリスクを高める要因の一つで、頭が重く鈍い痛みやめまいを引き起こすことがあります。
顎関節と虫歯は一見関係ないように見えますが、虫歯が原因で噛み合わせの悪さや生活習慣が変化することで頭痛が起こるケースもあるのです。
- 虫歯によって歯に穴が開くと噛み合わせが変わる
- 虫歯の痛みを避けるために片側だけで噛む
正常な噛み合わせでは左右の顎関節は同じ位置にありますが、虫歯によって歯に穴が開くと噛みあう歯の形が変わります。
そうすると、噛み合わせが悪くなり、下あごの位置が不安定になり、結果として顎関節を引き起こすことがあるのです。
また、虫歯の痛みを避けるために痛くないほうの歯で噛むことを続けると、顔面の骨格がずれたりあご周りの筋肉が緊張を起こすことで、頭痛の症状として現れることがあります。
虫歯で頭が痛いときの治療法

虫歯で頭が痛いときの有効な治療法は、虫歯治療と噛み合わせの治療がメインになります。
ただし、脳炎や脳静脈血栓症、顎関節症など、ほかの病気をともなっている場合は、虫歯治療や噛み合わせ治療と同時にほかの治療が必要となります。
こういった場合、まずは早急に歯科医院を受診したうえで、紹介状を書いてもらうなど、ほかの治療も並行して行いましょう。
虫歯治療

虫歯で頭が痛いときには、まずは虫歯治療を行いましょう。
頭痛が起きている原因が虫歯であれば、虫歯治療を行うことで症状の改善が見込めます。
治療を放置するほど頭痛は悪化し、脳炎などの別の症状を発症する場合もあるので、注意が必要です。
虫歯によって頭痛が起きているケースでは、すでに虫歯が進行しているため、なるべく早く歯科医院で治療を開始してください。
噛み合わせの治療

虫歯によって噛み合わせが悪くなっている場合、噛み合わせの治療も同時に必要になります。
噛み合わせの治療は歯列矯正や、部分的に義歯を装着することで、嚙み合わせが改善されれば頭痛も解消されるでしょう。
嚙み合わせが悪くなっていることは自分では気づきにくいので、まずは歯科クリニックを受診して噛み合わせチェックをしてもらうことをおすすめします。
虫歯の頭痛は症状別に適切なカウンセリングと治療が重要
本記事では、虫歯の頭痛で危険な症状や、虫歯の頭痛の原因、治療法を解説しました。
虫歯の頭痛は放置するとリスクが高く、虫歯が進行したり、最悪のケースでは全身疾患に発展することもあります。
そのため、虫歯による頭痛と油断せず、なるべく早い歯科医院の受診が必要です。

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虫歯による頭痛は放置すると痛みが増すので、まずは当院にお気軽にご相談ください。